永沢徹(弁護士) 【第62回】 2009年05月01日 形勢逆転!?スティールを追い込んだ アデランス・ユニゾンの巧みな戦略 4月16日、アデランスは国内投資ファンドのユニゾンと資本業務提携を行うことを発表した。ユニゾンはTOB(株式公開買い付け)を行い、重要議案に拒否権を行使できる35.2%以上の株式を目指すという。 この連載の第32回で、昨年のアデランス株主総会にて役員決議が否決され、スティール・パートナーズによって窮地に追い込まれたという異例の事態について取り上げた。その後、スティールによって劣勢に立たされてしまったアデランスだが、一転、ついに起死回生の策に打って出たかという印象だ。 スティール・パートナーズの共同経営者でアデランスの社外取締役に選任されたジョシュア・シェクター氏は、ユニゾンとの業務提携が提案された取締役会の中で、「あなたたちはクビだ」と猛烈に反発をしているとの