【モスクワ=佐藤貴生】ロシア外務省は7日、日本が実施してきた北方四島に対する人道支援は必要なくなったとして、受け入れを停止する方針を表明した。インタファクス通信が伝えた。ロシアでは北方領土問題をめぐる対日姿勢が厳しさを増しており、今回の決定もその一環とみられる。 同通信によると、ロシア外務省は人道支援の受け入れを停止することを決め、在ロシア日本大使館に通告したという。これまでの日本側の支援に「感謝の意」を表する一方、今後は「人々の健康を脅かす緊急事態」が起きたときに限り、相互協力するとしている。 ロシア側のいう「人道支援」が具体的に何を指しているかは不明だが、今年1月には医療品などを搬送するため、国後島に上陸しようとした日本外務省職員らが「出入国カード」の提出を求められ、上陸を断念する騒ぎがあった。この支援事業は、日本と四島の住民が査証なしで相互訪問する「ビザなし交流」の手続きに基づいて行