地球に降り注ぐ宇宙線の生成プロセスが明らかに 【2010年8月12日 数物連携宇宙研究機構(IPMU)】 今年初め、ピエール・オージェ観測所のデータから、予測に反して宇宙線の多くが陽子ではなく原子核であることが発表された。陽子に比べて壊れやすい原子核がどこでどのように加速されて、大量に地球に降り注いでいるのかはなぞであったが、同観測所のデータの解析結果から、そのメカニズムが明らかになった。 ピエール・オージェ観測所。クリックで拡大(提供:Pierre Auger Observatory、以下同じ) (丘の上)大気蛍光検出器と(手前)チェレンコフ光検出器。クリックで拡大 設置前のチェレンコフ光検出器。クリックで拡大 ピエール・オージェ観測所は、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスの西方約1100kmのアンデス山中にある大規模な宇宙線測定装置である。 同装置を構成しているのは、約3000平方km