プライバシーが保たれた空間で食事やインターネットを楽しめるネットカフェやマンガ喫茶の個室営業について、警察庁が「風営法の許可がない場合は違法」として今年4月、指導を強めるよう全国の警察本部に指示していたことが分かった。個室が児童買春などの温床になっていることを警戒しての措置。業界は「今の形での個室営業ができなくなれば、影響は計りしれない」と懸念している。 (加藤寛太) 風営法は、外部から見通すことができない五平方メートル以下の個室で飲食を提供する営業は、都道府県公安委員会の許可が必要と定めている。許可を受ければ可能だが、午前零時以降の深夜営業ができなくなる。 ネットカフェは、終電を逃したサラリーマンが宿代わりに利用したり、定まった住居を持たない人が仮住まいとして利用したりするケースも多い。都内でネットカフェのチェーン店を営む会社の役員は「席の九割は個室だ。個室、深夜営業、飲食のどれか一つで
東京電力福島第一原発事故を受け、外部電源と非常用発電機の全ての電源が断たれた場合に備えて配備した電源車や発電機で、電力九社などでは、原発で原子炉を安定した停止状態にすることはできないことが、電力会社などへの取材で分かった。 容量が小さく、原子炉を冷却する装置を一部しか動かせないのが理由。地震後の福島第一原発と同様に、非常用発電機が使えない場合には代替電源がないという状況は事実上、改善されていない。 原発を所有する電力十社と、高速増殖炉もんじゅ(福井県)を持つ日本原子力研究開発機構によると、事故後に電源車や可搬式発電機を原発に配備したが、こうした電源で動かせるのは計器類や小規模の注水装置だけで「非常用発電機のバックアップとは言えない」(電力関係者)という。 東京電力だけは、柏崎刈羽原発(新潟県)に配備した四千五百キロワット(1キロボルトアンペアを1キロワットと換算)一台、五百キロワット四台の
福島第一原子力発電所の事故で、政府と東京電力の事故対策統合本部が、核燃料棒が入った圧力容器とその外側の格納容器の内部を水で満たすことで、原子炉を継続的に冷却する「水棺(すいかん)」を検討していることが七日、分かった。水棺は原発事故の処理方法として研究されているが、実際に行われれば世界で初めてとなる。 政府と東電の関係者によると、福島第一原発では大量の高濃度汚染水が建屋内などにたまり、復旧作業が難航している。対策本部は水を循環させて海水との熱交換で水を冷やす「残留熱除去系」の復旧を目指しているが難航している。仮に復旧しても、海水を大量に注入したことで冷却機能が落ちている恐れもあり、水棺による冷却案が浮上した。 水棺では、圧力容器と格納容器をともに燃料棒の高さ付近まで水で満たし、高い熱を持つ燃料棒を冷やす。燃料棒が破損して放射性物質が漏れるのを抑える狙いもある。熱で蒸発する水は外部から注入。燃
十一日以降も発生した余震で被害は拡大。ホールは一階席の一部などを残し、客席にホール天井の建材や軽量鉄骨が崩れ落ちた状態になった。
中国への警戒感を打ち出した新「防衛計画の大綱」に基づく、海上自衛隊の新たな対中国戦略が明らかになった。東京、グアム島、台湾を結ぶ三角形の海域を頭文字から「TGT三角海域」と名付け、この海域の警戒監視を強めるとしている。中国海軍の潜水艦を常時監視することを最大の目標にする。 海自幹部によると、TGT三角海域は、中東や東南アジアからの物資を積んだ日本の商船が通る海上交通路を含む。海域の一角には米国が基地機能を強化しているグアム島がある。 一方、この海域は、中国海軍が東シナ海で国防上重視する第一列島線(九州、沖縄、台湾、フィリピンに至るライン)と進出目標とする第二列島線(伊豆諸島、小笠原諸島、グアムへ至るライン)に挟まれ、日米と中国の利害が絡み合う。 日米が警戒するのは行動がつかみにくい潜水艦だ。新大綱は「水中における情報収集・警戒監視を日本周辺海域で実施」とし、事実上、中国潜水艦への対処を明記
これまでの宇宙開発と違うのは、天文愛好家に限らず幅広い国民から注目され、自然に「はやぶさ応援団」ができたことだ。 宇宙航空研究開発機構のホームページには連日、多数の応援メッセージが寄せられた。「はやぶさ君お帰り」「お疲れさま」「君はよくやった」「君のがんばりに勇気をもらいました」「君が我々に与えた感動は偉大だ」「探査機は燃え尽きても魂は残る」…多くは「はやぶさ」を擬人化し、まるで友人か兄弟が帰ってくるような感情移入だ。 これほど慕われたのは、幾多の危機に遭遇し、絶体絶命の状況に追い込まれながらも、研究者たちのアイデアで一つ一つ乗り越え、不死鳥のように蘇(よみがえ)っていく様子に人生を重ね合わせて見守っていたためだろう。
小惑星探査機「はやぶさ」が地球を撮影した最後の写真。途中で通信が途絶えている(下部灰色部分)(宇宙航空研究開発機構提供) 宇宙航空研究開発機構は13日、小惑星探査機「はやぶさ」が大気圏突入の直前に撮影した、太陽に照らされて輝く地球の写真を公開した。 撮影を担当した宇宙機構の橋本樹明教授によると、2時間ほどかけてはやぶさの姿勢を整えて5、6枚を撮影。ほとんどが真っ黒な画面だったが、時間ぎりぎりの最後の1枚に地球の姿が残っていた。約30分後には大気圏に突入し、本体は燃え尽きたとみられる。 撮影したカメラは小惑星「イトカワ」を撮影した際にも使われたが、省エネのためその後電源を切っており、起動するか分からないとされていた。はやぶさは最後の最後まで期待に応えた形になった。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く