僕が就職活動をしていたのは二〇〇〇年の春で、氷河期と呼ばれる期間(一九九三~二〇〇五年)の中でも、有効求人倍率で見れば最悪の数値を叩き出した、超がつく氷河期であった。 そういう時節に難関といわれる企業に入社したのだからエラいだろう、と自慢したいわけではない。僕はまともな就職活動はしていないのだから。 入社試験を受けた企業は二社。業界一位の電通と三位のADKだけだ。二位の博報堂はぼーっとしているうちに〆切が過ぎていて受けられなかった。が、なんとなく「オレは博報堂っぽくはないな」と感じてはいたので、受ける気もなかったのかもしれない。 テレビ朝日にエントリーシートを提出しに行ったような記憶もあるが、その後なんの音沙汰もなかったので、書類審査で落ちたのか、そもそも書類に不備があったのか、今となってはわからない。 とにかく面接までこぎつけたのは二社で、内定をもらったのは、そののちに入社した電通だけだ
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