今月末に期限が迫った英国の欧州連合(EU)離脱の行方に翻弄(ほんろう)される人々がいる。離脱を機にEUの市民でなくなる、欧州大陸に暮らす英国人だ。英国に移住したEUの人たちも事情は同じだ。どうすればこのまま住み続けられるのか、情報集めに奔走する姿があった。 自然豊かな小村が点在する、仏南西部ドルドーニュ県。定年後の移住先として英国で知られ、人口約2500人の小村エメでは人口の1割を英国人が占める。 商店街には、「英語が通じます」と書かれた看板があふれ、店先に置かれた無料の英字地元紙は、英国のEU離脱にともなって必要な手続きを1面で伝えていた。 紅茶サロンを営むドンナ・カミングスさん(52)は英国から移住して11年。EU内では人の移動が自由なので、この村に住むのも働くのも自由だった。だが、英国が離脱すれば、滞在許可証が必要になる。「許可証をまだ申請していない。いつどう離脱するのか見通せないし
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