前回は,東京都内の地域統計を使って,幼子がいる母親の就業率と保育所供給率の関連を明らかにしました。分かったのは,両指標の間に強い正の相関関係がある,ということです。 ところで,東京に土地勘がなく,いまいちピンとこなかった方もおられるのではないでしょうか。また,東京という局所(大都市)でいえることがどれほど普遍性を持つのか,という疑問もあろうかと存じます。 そこで今回は,分析の次元を引き上げて,47都道府県のデータを用いて同じ分析をしてみようと思います。保育所の供給が多い地域ほど,幼子を抱える母親の就業率は高いか。県レベルのデータをもとに,追試をしてみましょう。 私が住んでいる東京都を例に,指標の計算方法を説明します。まずは,幼子を抱える母親の就業率です。2010年の『国勢調査』によると,都内に居を構える核家族世帯のうち,6歳未満の幼子がいる世帯は418,670世帯です(末子年齢による)。こ
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