「朝鮮人は皆殺し」「出て行け韓国人」などの怒号に悩まされていたさっぽろ雪まつり(2月5~11日)が、今年は「ウェルカム札幌」に一変した。3年間、ヘイトスピーチ(差別扇動表現)を繰り返してきた「在日特権を許さない市民の会」(在特会)などに対抗し、市民有志が「差別を許さない。観光都市札幌を守る」と運動を起こし、これに民主、共産両党の市議や、連合北海道、北海道労働組合総連合(道労連)も協力したからだ。ヘイトスピーチはなくなり、北の大地は平和な雪と氷の祭典を取り戻した。 雪まつり最初の日曜日の7日午後。大勢の家族連れや観光客が行き交うまつり会場のすぐ横、札幌市中央区大通4丁目交差点で、若者たちが「Welcome to Sapporo」の横断幕を掲げた。氷点下4度。寒風が肌を刺すが、大型スピーカーからは、日英中韓4カ国語の温かいメッセージが流れた。「私たちは差別のない街を目指し、全ての人々を歓迎い