父の死後、法事のお勤めとともに、父の遺した手記の整理をしていた。 自分の経歴や仏教についての考えを書いたもので、いずれ冊子にまとめたいと希望していたという。 晩年は持病もあってPC操作が困難になり、結局完成はしていなかったのだが、それなりの分量のデータがあった。 未完の執筆分に、別に公開していたweb日記から抄出分を加えて補完すれば、一応完結した形になりそうに思えた。 不肖の長男であるが、手製本の同人誌なら作り慣れている。 せめてもの供養に、四十九日を目途として、身内で読める仮冊子にしようと思い立った。 その編集過程で「少し不思議」と思えることがあったので、覚書にしておく。 父の手記は、ある程度まではまとまったデータがあったが、私の使っていない編集ソフトのファイル形式だったので、開いて編集可能にするまでに多少手間取った。 その間に父が書いた他の原稿のデータをコピペしていて、この十年ほどやっ