先日の記事にて、適応的二値化の一手法であるSauvola[1]の手法について紹介しました。 閾値の計算式は単純で、実装は割と簡単です。しかし1ピクセルごとに周囲の平均・標準偏差を求めるのは、結構コストがかかる処理です。これを積分画像(Integral Image)により高速に実装する方法を紹介します。 なお、今回はC++でコードを示します。ある程度わかりやすさ重視ですので、もちろん最速実装というわけではありません。 [1] J. Sauvola et. al., “Adaptive document image binarization,” Pattern Recognition 33(2), pp.225–236, 2000. http://www.mediateam.oulu.fi/publications/pdf/24.pdf Sauvolaの手法 おさらい 以下の式で、各ピクセルの