サナギからチョウになる変態プロセスは、自然界でもっともすばらしく不思議な現象のひとつだ。サナギの中で幼虫の体の組織が少しずつ変化して、空を飛ぶ美しい成虫に変身する。 この完全変態(メタモルフォーシス)という仕組みは、チョウ、アリ、甲虫、ハエなど大多数の昆虫が採用したうまく生きる延びるための道で、サナギの中で劇的に体を改造して成虫になり、幼虫と成虫の世界はまるで違う。 サナギの中でどんな変化が起きているのか? いったい、サナギの中ではなにが起こっているのか? 幼虫が酵素を出して、体の大部分の組織を壊し、たんぱく質を組成することはわかっている。 よくどろどろのスープのようなものに溶けると言われるが、厳密には正確ではない。いくつかの器官はそのまま残り、筋肉のような組織は再利用できる細胞の塊に解体される。レゴの模型をバラバラにするようなものだ。 いくつかの細胞は、触角、目、足、羽など成虫の体のパー