「地獄ですよ、辰巳さん…」 安否を心配していた、石巻の友人から衛星電話がかかって来ました。 4年間、東北地方の町おこしを応援する番組を担当していたおかげで、各地に友人がいます。そして彼らの多くが被災しました。心配だけど、何も出来ない自分がもどかしく、ただ過ぎて行く日々。ブログも暫く書けませんでした。でもそれじゃいけない。彼の言葉で目が覚めました。 「この状況を、たくさんの人に伝えて下さい。死体がゴロゴロなんですから。避難所にいるのに、食糧がなく、子供が餓死してるんですよ。お願いします、辰巳さん!」 長年この世界で生きていますから、テレビの裏も表も、良いところも悪いところも、大体わかります。仕事が延期になり、終日地震報道を見ていましたが、やはりそうでした。画面に映し出されるのは、恐怖シーンと感動シーンばかり。冷徹な目で現実を見つめても、それらは番組にならなかったり、放送コードに引っかかったり
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