日本犬の繁殖や血統登録を行う公益社団法人「日本犬保存会(日保)」の複数の幹部が、業者としての登録をしないまま犬の有償譲渡を繰り返していたことがわかった。日本犬の繁殖管理や指導を目的とする団体の幹部の間でも、こうしたルールが守られていない実態が明らかになった。 動物愛護法に基づけば、犬や猫などの動物を年2回または年2匹以上、販売したり取り次いだりする場合には都道府県などに第1種動物取扱業の登録をするよう義務づけられている。無登録で営業した場合には100万円以下の罰金を科す罰則もある。 無登録で犬の有償譲渡を行っていたと取材に証言したのは、日保の常任理事ら複数の幹部。 常任理事の男性は、複数のメスに2年に3回のペースで出産させているという。1度に生まれる子犬は2~4匹。取材に対し、「そのうち5、6割は売っている。登録をしている知人に、オークションで代わりに売ってもらうこともある」と話した。繁殖