仕事を進める上で、「上手な仕事の任せ方」があるのではないか。筆者の経験も交えながら、「上手な仕事の任せ方」における三つの要素を取り上げてみたい。 書籍作りとエンジニアの仕事 筆者は、仕事柄、連載の原稿を書いたり、雑誌、新聞、テレビなどの取材を受けたりする事が頻繁にあるが、加えて、ここのところ年に数冊単行本を出版している。 エンジニア読者諸氏の仕事になぞらえると、連載の原稿執筆はシステムのメンテナンスのようなルーティンワークで、取材を受ける仕事はカスタマーサポートのような割り込み仕事(後の原稿確認まで気が抜けない...)、そして単行本の執筆は何らかの開発プロジェクトのような仕事の大きさと時間感覚だ。 こうした仕事をこなしながら、近年気づいたことがある。それは、特に単行本の執筆にあって、仕事が進みやすい編集者と、そうでない編集者がいて、それは、主として「仕事の任せ方」によるのではないかというこ