暴力団山口組傘下の有力組織だった後藤組(静岡県富士宮市)の後藤忠政(本名・忠正)元組長(66)が「出家する」として8日、神奈川県内の寺でそのための儀式をしたことが警察当局への取材でわかった。元組長は暴力団との関係を絶つとされているが、警察当局は警戒を続ける方針だ。 元組長は山口組幹部職の「舎弟」だった昨年10月、山口組から「除籍」処分を受けた。9月の誕生日に著名歌手を招いてゴルフコンペを開いたことなどが原因とされている。その後、元組長は引退し、後藤組は解散した。後藤組幹部だった2人が独立して新たな暴力団をそれぞれつくり、ともに山口組の直系組長になった。 警察当局は元組長について、準構成員を含め約1千人とされる元後藤組の組員や他組織への影響力を保持しているうえ、不動産などの資産を豊富に持っているとみており、当面は行動や資金の流れを注視する。 後藤組は90年代初めに東京にも進出、合法的な