BOOK 3は牛河の物語でした。彼の描写はだれよりも詳細で、しつこいくらいに表現されています。誰からも憎まれるこのキャラクターに村上さんの愛を感じるといったら言い過ぎでしょうか?踏み出す足が一歩違ってしまえば、誰だって牛河のような人生を歩んでしまうのだという恐怖。「牛河はあなたなのですよ、ただ憎むだけでいいのですか?」と問われているようだ。 ところで村上さん、「BOOK 4 1月-3月」の登場はいつですか?もちろん出ますよね。 「BOOK 3」は次の展開への準備のように感じます。「BOOK 4」の長い予告編といったところでしょうか。胎内に「小さなもの」が宿った青豆は「物語を書き換えるつもり」だと表明しています。それはきっと「BOOK 4」で実行されるはず。 「猫の町」を脱出した青豆と天吾がどのように物語を書き換えるのか、そして青豆の口を借りて「この小さなものを何が何でも守り抜く」と宣言した