7月に京都市で開かれた国内最大級のスタートアップイベント「IVS2024 KYOTO」の会場。セッションからは、スタートアップ業界のトレンドが見て取れる。 撮影:土屋咲花 VCなどから資金を調達して、急激な事業成長を狙うスタートアップ。成長戦略ととともに考えておかなければならないのが、出資者へのリターン、いわゆる「出口(EXIT)戦略」だ。 これまで、EXITの手法として国内ではIPO(新規株式公開)を目指すのが主流だった。ただ、上場後の成長に苦しむ企業も少なくなく、スタートアップにとって必ずしもIPOが理想的な出口戦略とは言い難くなってきた。 こうした中、M&Aという選択肢に注目する動きが広がっている。 「IPOは辛そう」ベンチャーの憧れに変化 「起業当初はIPOを目指していましたが、今はM&Aを狙っています。IPOはやはり難しいと感じたことと、周りでIPOした起業家の知人がみんな辛そう