アンチテーゼとは哲学での考え方の一つ、弁証法における用語です。 弁証法では、 最初にある説が出され、これを定立(テーゼ)と呼び、 次に反対の説、反定立(アンチテーゼ)が出され、 考えた末に、両方とも成り立つ新しい説が生まれます。 この第3の説や過程を止揚(アウフヘーベン)と呼びます。 つまり、アンチテーゼとは、 前に誰かが唱えた説に反対の説 を言います。 例えます。 ある人が「犬が好きな人に悪い人はいない」というテーゼを主張しました。 別な人は「近所に犬を飼っている乱暴者がいる。犬好きは悪い奴だ」とアンチテーゼを主張しました。 それを聞いていた年寄りが言いました。 「良い人でも悪い人でも、犬はえさをくれる人になつく」とアウフヘーベンしました。 そういう風に使う言葉です。