「アバクロの香水がモテる」 というツイートを見たとき、心が躍った。 この世に生まれて30余年。 僕ほどモテに餓えた男はいない。 中学生のときに 「理想の眉毛の形」 を求め、ヘア雑誌の付録についていた「芸能人の眉毛の形」のくり抜きを顔に当て、どれが似合うか検証した。 そして、どの芸能人も自分の眉とは形が違うことに絶望した。 高校のときは髪型を研究した。 僕が10代の頃に行ったモテ研究において、最も重要な成果は 髪型によってモテ方は変わる ということだった。 地元に一つしかないオシャレな美容室に雑誌片手に乗り込み フワッとしたパーマ をかけてもらった。 先生に怒られない程度に冒険し、それでも「ちゃんとパーマをかけた感じ」を演出するために知恵を絞った。 髪型の研究によってモテは改善したが、高1の秋に付き合った彼女には2週間で振られた。 この頃から僕は振られてばかりだ。 「モテることと、関係を継続