バスティーユ襲撃(ジャン=ピエール・ウーエル画) 財政破綻しても、免税の人々 第三身分に乗っかる第一、第二身分 いよいよ、世界史上の一大画期、「フランス大革命」の足音が迫ってきます。 世界史の教科書と同じ話になってしまいますが、当時のフランス絶対王政は、のちに旧制度(アンシャンレジーム)と呼ばれます。 中世以来のフランスは、第一身分(聖職者)、第ニ身分(貴族)、第三身分(平民)にはっきり分かれた「身分制社会」でした。 そして、第一、第二身分は免税特権を持っています。 18世紀後半、フランス王国は財政破綻に瀕していました。 革命直前の1788年には、国の負債は利子の返済だけで歳出の半分に達していたのです。 負債の原因は、度重なる戦争による軍事費でした。 覇権を英国と争い、百年にわたって戦いと講和を繰り返す「第二次百年戦争」は、結果的には総じて敗けでした。 海外植民地を失いこそすれ、領土や賠償