ぼくはまだ見ていないが――というか、テレビ版を途中までしか消化していないので、あえて見に行く気になれなかったのだが、映画『けいおん!』は大ヒットを遂げたようである。 動員100万人を突破し、興行収入では15億円を超えたという。深夜アニメの劇場化作品としては、未曾有のヒットということができるだろう。 Wikipediaによると、同じ京都アニメーション制作の『涼宮ハルヒの消失』の興行収入が8億4000万円程度というから、『ハルヒ』を大きく上回るヒットを飛ばしたことになる。『ヱヴァンゲリヲン劇場版』あたりには少し及ばないようだが、これは比べる相手が悪い。 ここまで来るともう、一部のマニアだけにとどまる人気ではありえないわけで、京アニの丁寧な作画作劇の勝利ということになると思う。 あたりまえのことだが、この成績について、ぼくは何の文句もない。文句というほどではないにしろ、ちょっと疑問があるのは、こ