東京・秋葉原で17人が死傷した無差別殺傷事件で、殺人罪などに問われた元派遣社員、加藤智大(ともひろ)被告(28)に対し、東京地裁(村山浩昭裁判長)は24日、求刑通り死刑を言い渡した。 被告は捜査段階から一貫して起訴内容を認めており、責任能力の有無が主な争点となった。検察側は起訴前の精神鑑定をもとに「完全責任能力が認められる」と指摘。「犯罪史上まれに見る凶悪事件で、人間性のかけらもない悪魔の所業」として死刑を求刑した。 これに対し、弁護側は「被告は事件当時の記憶がほとんどなく、何らかの精神疾患があった可能性がある」として心神喪失か心神耗弱だったと主張。弁護側申請の精神科医が「雪の中で裸足で外に出されるなど、母親の虐待があった」と証言したことから「不適切な教育を受けて感情をまひさせてしまい、掲示板に依存したことも考慮すべきだ」などと死刑回避を求めた。 加藤被告は法廷で「携帯サイトの掲示板で嫌が