絵本作家・五味(ごみ)太郎さん 作品は400を超えているのかな。もちろん、数をこなそうと思ってやってるわけじゃない。いつも、「これ、かいたことないなあ」「新しいことしたいなあ」と思ってる。たぶん、死ぬまで変わんないんじゃないかなあ。そんなふうに作業をし続けているオレってちょっといいな、って思うよ(笑)。 子どものために絵本かいてるつもりはぜんぜんないんだ。自分がわくわくする作業をして、それを伝えている。そのときハートが伝わりやすいのが、絵本が好きな子どもなんだね。もっというと、絵本の好きな人間。大人でも、好きといってくれる人が多いんだよ。 プロットはかかないから、「おれの主人公はここから先どうなるんだろう?」っていつも自分が楽しんでる。「きんぎょがにげた」(福音館書店)、本当はきんぎょ、にげてないんだよね(笑)。なんとなくぶらぶらしてるだけ。おれ自身、学校からぬけ出たい、自分を解放してやり