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ブックマーク / miotomabechi.hatenablog.com (5)

  • 2月5日、F**K YOU - tayutauao

    葉を揺するのが風だと知ったときから 花が向かっていくのが陽の光だと気付いたときから 誰も何も一人きりでは生きていないとわかった 上りかけの階段の途中でわたしに世界を教えてくれたのは 他の何でもない世界だった わたしの恋人は手を握って話を聴いてくれる 一緒にお風呂に入ったら背中をこしこしと洗ってくれる 細い体に長いドレッドヘアーとたっぷり蓄えた髭 手首から肘にかけて入っている森のタトゥー わたしにないものをたくさんもっている人 自分のしたいことを哲学や信念をもってやっている人を どうしてもわたしは好きになってしまう。 何とも言えない親密さを覚えてしまう。 わたしは恋人の謙虚なところも好いている。 きみの生活を知りたいの わたしの生き様を見てて欲しいの 欲を言えば生きるのに積極的でないわたしの 手をとって共に生きていってほしい わたしはきみに優しくしたい。 それはきみがわたしに優しいからなのだ

    2月5日、F**K YOU - tayutauao
    sukeroc
    sukeroc 2018/02/05
  • 12月23日、死がふたりをわかつまで - tayutauao

    「生きることや死ぬことにそんなにこだわるのが僕にはわからないな」 窓からのぞく空が白い それは干しっぱなしのシーツや 洗濯用のハンガーと同じような色をしていて 青が群がっていた日のことなんて忘れてしまいそうだ これは書いてしまうと当になってしまいそうで 言葉にしてしまうとそれだけのものになってしまいそうで 書きたくないし、嫌だし、それっぽっちの話ではないんだけど わたしには今も拭えない気持ちが確かにある。 許したい気持ちはずっとあるのに、許せないでいる。 怒っていて、悲しくて、寂しくて、嫌いで、好きで、愛している。 人と同じ生き方なんてまっぴら!と尖っていたわたしが 人並みかもしれないつつがない人生の柔らかさを受け入れようとしたことも 愛されたから愛することを知れたんだなって後になってから気づいたことも 死にたくなるほどひとりじゃ生きていけないと思ったことも、 殺してやりたくなるほど誰か

    12月23日、死がふたりをわかつまで - tayutauao
    sukeroc
    sukeroc 2017/12/23
  • 7月13日、夜に失くす - tayutauao

    夜が来るのがこわいという感覚は久しぶりだった それはきっとこれからやってくる季節があまりにも生々しいから。 立ちのぼってくる土の匂いとか、風に揺れる草の匂いがふんだんに混じった 湿度のこもった、さながら水みたいな空気が柔らかくわたしの喉を刺す。 きみを間違えないようにそっとその名前を携帯で確かめるみたいなうしろめたさ うしろめたさはいつも心の片隅にいて、そんなものがわたしを均している。 のぼってくる朝の光とともに煙草を何か吸った。 きみはまだ真っ白で清潔な布団の中に潜り込んでいる それはまるで未来を見ているかのようで わたしには朝日よりもきみが眩しかった 撮ったものがきみを、わたしを、当たり前に肯定するから 愚かだとしても、それだけで生きていけるような気持ちになる。 ただしさとかまちがいを盾にして生きてはいけない体に生まれて その愚かさが、切なく、甘いシロップみたいにそこかしこにしみわた

    7月13日、夜に失くす - tayutauao
    sukeroc
    sukeroc 2017/07/13
  • 2月17日、蝶々結び - tayutauao

    思えばきみは出会った時から、なつかしい人でした。 白い鳥たちが飛び立つその音を聞いた。 うんと寒い海にはまだお昼間だというのにまったく人気がなく 私はそこでただのひとりきりだった。 広い海を見ていると、そのことがもっともっと染み入ってくる。 いつもそう、ちいさなことが意味を持ちすぎる。 話すことなら、ある。 どうでもいい今日を ほんとうは大事な今日を どうしようもなく泣いてしまった今日を 届けるんなら、きみへ。 誰にでも話したいわけじゃない。 泣き腫らしたきみの目に そっとくちづけたい夢でも見ているようで 私だってね、まだうまく歩けそうにない。 思えばきみは出会った時からなつかしい人でした。 ありがとうありがとうありがとうの午前4時。 願わくばきっとまた笑って。

    2月17日、蝶々結び - tayutauao
    sukeroc
    sukeroc 2017/02/17
    “思えばきみは出会った時からなつかしい人でした。 ”
  • 7月11日、Clear My Head With You - tayutauao

    「ラブソングと犬とたばこがすきです。それより好きなのは別れを告げられた人です」 そんなふうに言ったきみがなんだか勇者にみえる。 すきな小説音楽のこと、自分にとってうれしかったことやかなしかったことを あなたに教えようとするのはこわくないのに 風が、それすらすくっていく7月の午後。 わたしはきみの勇気に打ちのめされている。 死にたいと言ったら 「夏にはきっと笑えるよ」と言ってくれたきみ。 ねえ、もうじき夏だよ。 うしなわれなければいけない季節 理想と現実が溶け出す夏。 願わくばきみこそが、誰よりも凛として突き抜けて笑っていますように

    7月11日、Clear My Head With You - tayutauao
    sukeroc
    sukeroc 2016/07/11
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