昨年のアジア王者が、思わぬ不振にあえいでいる。前人未到のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)連覇を含む「全冠制覇」を目指したはずのガンバ大阪だったが、すでにACLとナビスコカップの2冠を喪失。リーグ戦も首位との勝ち点差は第20節終了時点で14と8位に低迷する。クラブ史上、最も豪華と言われる積極補強を敢行したはずの技巧派集団に何が起こっているのか。 「ニシノーッ、出てこい」「J2に落ちたらどうすんねん」 ゴール裏に居残ったサポーターの怒号が響いた万博記念競技場。7月15日のナビスコカップ準々決勝初戦で、横浜F・マリノスに1−3と完敗したチームは、クラブ史上ワースト記録となるホーム6連敗を記録。1−4で大敗した4日前の清水エスパルス戦に続いての失態に、約300人のサポーターが怒りを爆発させたのもある意味では、無理もなかった。6月のACL敗退に続いて、ナビスコカップも初戦で2点のビハインド(