サプリメントなどの健康食品による健康被害や、購入をめぐるトラブルが急増している。健康被害では、薬物性肝障害で入院したケースもあった。専門家は「購入前に、今の自分に本当に必要かどうか考えて」と注意を呼び掛ける。(平沢裕子) ◇ 3種のサプリ摂取し黄疸の症状 国民生活センターによると、全国の消費生活センターなどに寄せられた健康食品による健康被害の訴えは、平成28年度は1866件で、27年度(898件)の2倍、26年度(583件)と比べると3倍に急増している。被害内容は皮膚障害や体調不良、消化器障害が多かった。 一方、国民生活センターが26年8月に開設した医師からの情報を直接受け付ける「ドクターメール箱」には、今年7月20日までに179件の情報が寄せられた。このうち9件が健康食品の摂取による薬物性肝障害と診断された事例だった。 薬物性肝障害は、医薬品などの服用によって肝臓の機能に障害が出る疾患。