日本マクドナルドの社長を10年近く務めた原田泳幸氏は6月21日付で、「進研ゼミ」などを手掛けるベネッセホールディングスの会長兼社長に就任する。今後も日本マクドナルドの会長職を続けるが、「99%のエネルギーはベネッセに費やす」と公言。教育事業の舵取りに意欲を見せた。 2004年にアップル日本法人の社長から日本マクドナルドのCEO(最高経営責任者)に転じた原田氏。直後から強烈なリーダーシップでマーケティング改革などに辣腕を振るった。外食産業の収益源である既存店は、04年度から8年連続で増収を記録。11年度の営業利益は281億円と、就任前の03年度に比べ約10倍に増加した。 その一方で、米マクドナルド本社の方針に沿って、24時間営業店の拡大やフランチャイズ(FC)の集約を推進。行き過ぎた店舗改革や人員削減は、従業員やFCオーナーの反発を買い、訴訟ざたにもなった。幹部級の人材も次々に会社を後にした