富山大学は6月16日、1つの抗体で新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の野生株だけでなく、多種の変異株(アルファ株、ベータ株、カッパ株、デルタ株など)を防御できる高力価(IC50:12~45ng/ml)なヒト型・モノクローナル中和抗体(開発番号:28K)を開発することに成功したと発表した。また、この中和抗体(28K)は「1つの抗体で多種の変異株の感染を阻害できる」という、2021年6月16日時点でもっとも理想的な抗体であると考えられるため、「スーパー中和抗体」と命名したことも合わせて発表された。 多種の変異株に対するスーパー中和抗体の中和活性(感染阻害力)の確認。人工疑似ウイルス「SARS-CoV-2 pseudo-type virus」を用いた中和活性測定実験。中和抗体28Kの投与により、多種の変異株の感染を強力に(IC50:12-45ng/ml)阻害することに成功。この結果から2