現代は多様性の時代と言われます。しかし社会には、まだまだ画一的な一面が強くあるのではないでしょうか。この連載で取り上げるのは「ブス」。みなさんはこの言葉から何を感じますか? 山崎ナオコーラさんと一緒に、「ブス」をとりまく様々なモノゴトを考えていきます。 「目次」はこちら ブスの敵は美人ではなく、ブスを蔑視する人だ。 「ブス」と言って、こちらをののしってくる人だ。 しかし、その本当の敵は、うまーく目くらましをして、「ブスが戦うべき敵はあっちにいますよ」と美人がいる方を指差し、自分はスーッと避難して安全地帯から攻撃を繰り返す。そして、私たちブスから自信や居場所をどんどん剥奪していく。 本当の敵、すなわち「ブス」とののしってくる人たちに、罪悪感はない。「社会の仕組みに従っているだけ」「みんなが言っていることを自分も言っただけ」、なんて思っている。 そう、体制側はヒエラルキーを作って被差別者の怒り