中国浙江省温州市で23日夜、高速鉄道の列車が別の高速列車に追突して双方の車両が脱線、一部車両が高架橋から転落した事故で、中国国営通信の新華社は24日午前、死者は35人、負傷者は210人に上ったと伝えた。死者のうち2人は外国人としているが、上海の日本総領事館が浙江省政府から得た情報によると、死者の中に日本人はいない。 「中国版新幹線」ともいわれ、中国政府が急速に拡大している高速鉄道で起きた最悪の事故で、中国高速鉄道の安全性への信頼が失墜する事態となった。中国メディアによると、事態を重視した胡錦濤国家主席や温家宝首相ら国家指導者は鉄道省など政府機関に対し、事故原因の徹底究明を指示、張徳江副首相を現地に派遣した。 日本総領事館が引き続き日本人の負傷者の有無などを調べている。 中国の高速鉄道は、日本の新幹線と同様の専用軌道のほか、在来線に乗り入れる線区があるが、地元政府当局者によると、事故があった