今日、父が死んだ。自殺だった。 父と同居していた母によると、今年に入ってから、父は毎日のように死にたいと訴えていた。八十二歳となり生きる意欲や気力がなくなり、体力の低下や体調の悪さとともに何もかもが辛いのだという。 会いに行った時には、死にたくなる辛さの一つとして、「夜中に口の中が渇く」というのを挙げていた。なんでそんなことで死にたくなるのか理解できなかったが、話を聞くと、寝ている二階から降りて台所まで行き、水を飲んでまた二階に上がるのが辛いようだった。「だったら、寝室に飲み物を置いておけばいいじゃないか」と提案すると、そこで初めて気づいたらしく、水筒がいいのか、ペットボトルがいいのかなどと、母と相談し始めた。 その時は、父が抱えている様々な問題は、個々に解決できる問題であって、判断力が衰えたため、自分でどうしていいか分からなくなっているだけのように思われた。精神科に通っていたので、病院で
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