記事の内容 今回は、仏教、瞑想、悟りについてのおすすめ本を紹介したい。『なぜ今、仏教なのか 瞑想・マインドフルネス・悟りの科学』という本だ。 本書の解説として、仏教の専門家でもある角川祐司氏が、内容を簡単にまとめてくれている。 まとめると本書は、(一)現代人の一人として仏教者でない人々とも感覚を共有する著者が自ら瞑想を実践し、(二)仏教の説く「真理」を科学的な知見を裏づけとしつつ語り直して、(三)さらにその実践と哲学を、究極的には単なる「いやしの道具」としてではなく、むしろ「精神的」な探求の道として、私たちに提示しようとする著作である。 そして、本書のもう一つのユニークな特徴は、私たちが錯覚にまみれ、苦しんでしまうことの起源に迫っていることだ。 そのための道具が進化心理学である。私たちの脳と心は、進化を繰り返すことで、生存に有利になるように設計されていったと考える。 本書では、仏陀も語らな