7月の参院選で民主党が圧勝した結果、衆院で与党、参院で野党がそれぞれ過半数を占める「与野党ねじれ」現象が起きた。法案や国会同意人事などの扱いはどうなるのか――。「逆転参院」の下での国会運営を解説するとともに、今後の国会を展望した。 Q 参院否決後の流れは 一般法案 衆院で再可決出来るが… 憲法は、予算案の議決、条約の承認、首相指名について、衆院の優越を認めている。衆参両院が異なる議決をしても、最終的には衆院の判断が優先される。ただ、衆参の「ねじれ」を調整する手続きは必要だ。 予算案については、衆院が可決して参院が否決すれば、衆参各10人で構成される両院協議会が必ず開かれる。両院協議会での調整が物別れに終われば、衆院の議決が「国会の議決」となる。また、参院が衆院通過後30日以内に議決をしない場合も、予算案は自然成立する。首相指名もほぼ同様で、両院協議会で意見が一致しない時や衆院指名後10日以