芸術の秋、と意気込まなくとも年中容易に芸術に触れることができるようになった。殊に音楽や映画は種々の配信・DLサービスが充実してきた。ホールや映画館に行かなくとも、ディスクを購入しなくとも、自宅で楽しめるケースが少なくない。 そこで私などは最近、「そういえば観てなかったな」「また観たいな」という日本映画の旧作を漁る。やはり名だたる旧作を観ずして「近頃の日本映画は」などと語りたくないし、そもそも日本映画の旧作も新作も最近ろくに観ていないのでは、と思い返す機会が多いからだ。世間的にはどうなのだろうか。 そんなところに、CD『シンフォニック・フィルム・スペクタキュラー 12』(キングレコード)が発売された。映画音楽を日本フィルハーモニー交響楽団が演奏し、最新の録音で発表するシリーズである。 日本映画音楽の巨匠たち シンフォニック・フィルム・スペクタキュラー 12 アーティスト:竹本泰蔵 指揮 日本