前回まで ←第3話 弁当の値段はどれだけお得なのか問題 授業が終わった。今日は数学の授業だった。 最近は『副作用部』の活動もあってか、数学が身近なものに感じられるようになって来たけれど、でも、どうもやっぱり数式を云々するのは、やっぱり苦手だなあという印象も強い。 僕にとっては、まだプログラミングのほうが身近なんだなあ……と思いながら、『副作用部』の前に来ると、ひょろ長い古谷が、コンビニに売られている弁当を目の前に、微動だにしなかった。 「おい、古谷」 ゆっくりと古谷がこっちを振り向くと、半分しか食べ終わっていない弁当の箱を見せる。 「お兄さん……僕の家はシングルマザーで……仕事で忙しいから、弁当がたまにスーパーの半額の奴だったりするんです」 こいつ、以外と苦労人だったりするんだな。 「こないだ、スーパーで、じっと弁当の値段が変わるところを見ていたんですよ。面白いですね。最初は50円が割引さ