ニュースサイトのコメント欄には、さまざまな感想、意見が寄せられている。「こんな見方もあるんだな」と感心するような意見がある一方で、乱暴な言葉遣いや、中傷、罵詈雑言(ばりぞうごん)的な発言を読んで不快感を覚える方もいるのではないだろうか。 思い切った決断をしたのが、141年の歴史を持つ米国の科学誌「ポピュラー・サイエンス」だ。9月末、中傷や罵詈雑言などの悪質コメントがサイトに出ることを防ぐため、コメント欄そのものを廃止してしまったのだ。 それにしても、そもそも、ニュースサイト側はなぜコメント欄を設置するのだろう? そして、不快感を与えるようなコメントをどう処理しているのだろうか? 10月にベルリンで開催された「世界出版エキスポ」(世界新聞・ニュース発行者協会=WAN-IFRAが主催)で発表された報告書「オンラインコメントの管理 ――最善の実践例」 (WAN-IFRA制作)を紹介してみたい。