オレがいる間は外人を入れない - 外資系企業の日本法人トップでこう言い切れる人は、おそらくそれほど多くない。社長に就任してから12年、米国本社の役員からもリスペクトされる強いリーダーシップで、自社だけでなく国内のセキュリティ市場を牽引してきたマカフィー 代表取締役 兼 会長を務める加藤孝博氏。今回、同氏に2010年のセキュリティ事情を中心とする幅広いお話を伺う機会を得たので、これを紹介したい。 あらゆる企業情報に"タグ付け"を マカフィー 代表取締役会長 兼 社長 加藤孝博氏 2010年ももうすぐ終わり、今年も数々の情報漏洩事件やウイルス/マルウェア出現騒ぎなど、情報セキュリティをめぐる話題に事欠かない1年だった。度重なる事件を受けて、企業のセキュリティに対する意識もずいぶん高まってきたように見える。 だが加藤氏は「企業だけでなく、日本全体がまだ意識が甘い。米国などに比べて数年遅れている」