原子力施設の制御システムの不正操作を狙ったとされる「Stuxnet攻撃」を契機に、社会インフラを支える制御システムのセキュリティ問題が注目されつつある。国内外の現状とはいかに――。 2010年夏、コンピュータウイルスによってイランの原子力施設の乗っ取りを企てたとされる「Stuxnet攻撃」が発生した。この事件は、それまで安全だと考えられてきたエネルギー関連施設やプラント施設の制御システムを脅かす初の本格的な脅威として、世界のコンピュータセキュリティ業界を震撼させる出来事となった。 この制御システムのセキュリティをテーマにしたJPCERT コーディネーションセンター主催の「制御システムカンファレンス 2012」が2月3日、都内で開催された。制御システムを取り巻くセキュリティの問題や対策への取り組みなどの現状について興味深い報告が行われた。 制御システム安全神話の実態 施設内部のネットワークで
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