「3日間煮込む」納得の味 上賀茂神社(北区)の脇にあるつつましい店構えの今井食堂。定食につくサバが、黒色と見間違うほど濃い褐色をしている。「3日間煮込む」と聞けば納得だ。奥の台所に、サバが浮かんだ鍋が3、4口並んでいる。泡立つ汁の表面が食欲をそそる。 大きくて脂がのったノルウェー産を使う。しょうゆや砂糖で煮込んだサバは、ほお張るとほのかに甘い。内臓を抜いて頭としっぽを落とし、適当な大きさに切るだけ。あとは弱火でじっくり煮る。 元はうどんや丼物の店だった。きっかけは、近くにある京都産業大の学生が「サバを炊いたらどうか」と提案したことだったという。3日間煮込むスタイルも、学生に試食してもらいながら固まり、以来約40年。今や押しも押されもせぬ人気メニューになった。 店内の壁には、今年で現役を引退したヤクルトの古田敦也捕手兼任監督(立命館大出身)やオリックスの平野佳寿投手(京産大出