TOHOシネマズ有楽座で、『塔の上のラプンツェル』を観てきた。(Dir. Byron Howard and Nathan Greno, Tangled, 2010.) 面白かったので、どこが面白かったのか考えてみる。以下、内容に触れています。 原題はTangledというんだけども、これは「絡め取られて」という意味。ラプンツェルは何十メートルもある長い金髪を自由自在に動かせ、母親(実は魔女)を塔の上に引揚げるのに使ったり、塔への侵入者である盗人を捕まえるのに使う。このことから原題はラプンツェルの髪の毛に「絡め取られ」ることを意味しているのかと思うが、実はラプンツェル自身がこの髪の毛に「絡め取られて」いることをも意味している。 そもそもの原因は、ラプンツェルの出生にまで遡る。彼女の母親である王妃が、妊娠中に病気になった。病を治癒するために必要なのは、「魔法の花」。それは魔女が若返りの薬として大