年の瀬、生活苦にあえぐ人たちもまた越年に向けて動き始めている。そんな生活苦に悩む人たちの最後のセーフティーネットが生活保護だ。厚生労働省の調べによると、生活保護受給者は1995年には88万2229人・58万5972世帯だった。そして約20年を経た2014年には216万6381万人・159万8818世帯とおよそ3倍弱に増加している。 大阪市のケースワーカー(35歳・男性)は、生活保護受給者が増え続ける背景を次のように語った。 「かつては生活保護を受給することは社会的にマイナスなイメージで捉えられていたものだ。つまり“スティグマ(否定的な表象、烙印)”だ。しかし、近年ではそうした意識が希薄。生活保護受給は失業保険を受け取るのと同じ感覚で捉えている人が少なくない」 今、生活保護受給への心理的ハードルはかつてほど高くはないという。前出のケースワーカーが続ける。 「日本国憲法25条の条文。こ