西アフリカ・マリの首都バマコで18日、軍を離脱した兵士らがケイタ大統領や政府高官、軍幹部を拘束した。ロイター通信などが治安筋の話として報じた。首都近郊の軍基地では銃声が聞こえ、市街地を軍用車両が走行している。クーデターが進行中の可能性がある。 2012年にもクーデターが起き、混乱に乗じてイスラム過激派が台頭。多数の住民が家を追われ、周辺国も合わせて約400万人が食料難に陥るなど深刻な人道危機を引き起こしている。今回のケイタ氏拘束で、情勢がさらに混迷しそうだ。 頻発する過激派の襲撃や経済悪化、政府高官の汚職で国民の不満が高まり、大統領辞任を求めるデモが広がっていた。 マリや隣国ブルキナファソ、ニジェールでは国際テロ組織アルカイダ系勢力のほか、過激派組織「イスラム国」(IS)に忠誠を誓う勢力も活動。旧宗主国のフランスが各国と合同で掃討作戦を展開するが、難航している。(共同)