小沢くんとの会合を終えてひと月後、彼からメールが送られてきました。 「別冊〇〇〇〇の件なんですけど、ちょっとご相談したいのですが、近々打ち合わせできませんか? 今度はお仕事のお話です」 たまたま数日後に、近くで打ち合せを入れていたこともあり、私たちは彼の会社のある神保町のカフェで会うことになりました。 店の前で落ちあい、彼はカフェラテ、私はブラックコーヒーをオーダーすると、彼はおもむろにいくつかの記事のプリントアウトを机に広げました。 私が読んでいる間も彼は待ちきれない様子で私のほうを何度もうかがっていました。 「実は、今回の別冊に寄稿をしていただきたいなと思って。ただ、その前に経緯をお話させてください」 私が読み終わるのとほぼ同時に話しはじめたのでした。 彼は前回の会合の後も会社の書庫にこもっては過去資料を漁っていたそうです。しかし、膨大なバックナンバーの棚は整理されておらず、発売年月日