早く標準治療を受けていれば、高い確率で命が助かったという「週刊新潮」の記事に対し、私は前回の記事で、こうした書き方は誤解を招く恐れがあると指摘しました。なぜなら、麻央さんの乳がんは非常に進行が早く、見つかった段階でどんなに早く標準治療を始めたとしても、あまり結果は変らなかったかもしれないからです。 もちろん、治療がうまく行って、延命できた可能性もあります。しかし、様々なシナリオが考えられるので、海老蔵さん側の話も聞かずに「たら」「れば」で批判するのはフェアではないというのが、私の主張でした。 ただし私は、標準治療を否定しているわけではありません。むしろ標準治療は、適切な治療選択をするために、患者側もある程度は知っておいたほうがいいと考えています。そこで今回は、がんなどの治療を選ぶにあたって、標準治療をどう位置づけて考えればいいのか、書いてみることにしました。 「標準治療」は「並」ではなく「
![小林麻央さん報道で注目 がんの「標準治療」本当の意味を知っていますか? | 文春オンライン](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/16fb8ab79f5490aa8fafdcfac947a52d654180cb/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbunshun.jp%2Fmwimgs%2F8%2F4%2F1200wm%2Fimg_841c1aa5ed622d505a828dd5977b60c5459892.jpg)