町職員同士が結婚すると夫婦どちらかに退職を促す慣習がある池田町。背景には町民の意見や人事上の制約などがあるという=福井県池田町稲荷 役場内で結婚した夫婦はどちらかが退職するべき―。福井県池田町では、町職員同士が結婚した場合、夫婦どちらかに退職を促す慣習が残っている。町側は、職員の高い給与水準を批判する町民感情や人事ローテーションの制約などを理由に「撤廃する予定はない」との考え。「時代にそぐわない」との指摘もある中、なぜこのような慣習が今も続くのか探ってみた。 【画像】花火大会翌朝、ごみ拾い中学生あ然 ■町民の意見から誕生 この慣習は、前町長時代の1993年に誕生した。当時の町職員は町内の民間事業者と比べ給与水準が高く、家族内から複数人が公職に就くことに対して町民から疑問や批判の声が上がっていた。町はそれらの意見を踏まえ、町議会の理解を得て夫婦に退職を促すルールを設けた。現在も服務規程とは別