樹木が吸収した放射性セシウムが徐々に木の内部に移ることが、東京農業大学(東京都)の調査でわかった。福島県南相馬市の木材の内部から1キロあたり数千ベクレルと比較的高い放射線量が計測された。同県では放射能に汚染された石が使用された建築物などが明らかになっており、同大の林隆久教授(遺伝子工学)は「木材についても暫定基準値の設定が必要になるだろう」と話している。関連記事【よくわかるニュース解説】食品中のセ…コメ作付け、100ベクレル超の地域は…記事本文の続き 東京農大の調査には、同市などに複数の製材工場を抱える相馬地方森林組合が協力した。林教授の調査チームは昨年9月から12月にかけて、同市内を中心にスギやヒノキなどの樹木30本を伐採。木材を年輪ごとに削って放射線量を測定した。 その結果、同市原町区大原で採取したスギ1本から、外樹皮で4万2260ベクレル、平成23年に成長した部分からも5430ベクレ