放射能モニタリング調査 農業環境技術研究所(農環研)では、大気圏内核実験や原子力施設事故による放射能汚染の状況を知るために、全国の農業関係試験研究機関の協力を得て、九州から北海道まで、米14地点と麦(主に小麦)7地点の定点ほ場を設け、収穫された作物とその栽培土壌に含まれる放射性物質濃度(セシウム137とストロンチウム90)を50年以上にわたって毎年調査しています。 図に1959年からの米と土壌のセシウム137濃度の全国平均値を示しました(2011年は玄米と土壌の値のみ)。東京電力福島第一原子力発電所事故 (東電原発事故) 後、玄米と土壌のセシウム137の濃度は著しく高くなり、土壌の濃度は1960年代の大気圏内核実験の時期よりも高い値を示しました。しかし、玄米の放射能濃度はその時期よりも低く、玄米は土壌ほどに汚染されなかったことがわかります。これは、大気圏内核実験の時期には放射性セシウムが年