オンラインゲームの野菜づくりを実際の農場で社員が代行し、収穫すれば利用者の自宅に届く。松山市山西町の農業系ベンチャー「テレファーム」が昨年4月に始めた「遠隔農場」の会員が、北海道から沖縄まで約800人に達する人気を集めている。ユニークな取り組みの背景には、遠藤忍社長(45)の「都市の住民を巻き込んで農業を活性化させたい」との思いがある。【伝田賢史】 【リアルの現場】遠隔農場利用者の指示で野菜を育てる社員 「数カ月に1回、カブやミブナを受け取っています」。松山市福音寺町の会社員、浜田沙耶さん(30)は、スマートフォンをタップして畑の雑草を引き抜いた。 利用者は1区画(約1平方メートル)当たり月500円の利用料と、1品種当たり500円の野菜の種をサイト上で購入する。画面上で「種まき」「水まき」をクリックすると、テレファームの社員が愛媛県内3市町の中山間地などにある計2・2ヘクタールで指令通