最短区間分の乗車券で長距離を移動する手口の「キセル乗車」をしたなどとして、大阪府警東住吉署は２３日、大阪市、無職の男（５９）を電子計算機使用詐欺、鉄道営業法違反（無賃乗車）の両容疑で逮捕、送検したと発表した。 男は約７年間、同様の不正乗車を繰り返していたとみられ、「各地の駅に苦情を言いに行くのが楽しみだった。時間つぶしでやった」と容疑を認めているという。逮捕は２２日付。 発表では、男は８月２３日、大阪市東住吉区の近鉄矢田駅で１５０円の乗車券を購入。電車で三重県名張市の近鉄名張駅まで行って折り返し、同区の針中野駅で改札を出て、正規運賃との差額１９９０円を免れるなどした疑い。 男は２０１０年以降、同様の手口で府内や同県内の駅を繰り返し訪れ、駅員の勤務態度などにクレームをつけており、近鉄側が府警に被害相談していた。不正額は計約４０万円にのぼるとみられる。