高橋正也 独立行政法人労働安全衛生研究所作業条件適応研究グループ上席研究員 眠りの悩みといえば、寝つきが悪い、途中で目が覚めてしまう、起きたい時刻より早くに目が覚めてしまう、ことが挙げられます。他に、ぐっすり眠った感じがない、朝起きた時に疲れている、などもあります。いずれもつらい症状で、薬を使う治療や薬によらない治療(認知行動療法など)が行われています。 このような眠り始めと眠っている時の悩みに加えて、起きる時の悩み、つまり寝覚めの問題も少なくありません。今のところ、寝覚めを良くするための薬は私の知る限り、世の中にないと思います。朝起きたまではよいのですが、頭がボーッとして、なかなかシャキッとしないことは、皆さんはどのくらいありますか。 多くの人は目覚めるために、時計の力を借ります。なかには、家族の誰かに起こしてもらう方や、最近ですとケータイのアラームに頼る方もいらっしゃるかもしれません。
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